動物病院の事業承継事業について
「後継者がなかなか見つからない」
「今後も獣医師1人で病院を運営していくのは大変」
「健康上の問題もあり、承継先を探している」
ここ数年で、そんなお悩みを院長先生からお聞きすることが増えてきております。JPB株式会社が行う事業承継では、院長先生の想いを引き継ぐこと、そして、承継後も地域の皆さまのお役に立ち、応援していただけること、この2点について特に注力しています。
弊社では、5病院と老犬ホームの事業承継を行っており、今後も事業承継を行っていく予定です。私たちは事業承継後も成長を続けることで、地域の方々に応援していただけるような病院を運営させていただいております。
今後もJPB動物病院グループの、「当たり前の医療を当たり前に提供し、地域医療の格差を無くす」という想いの元、院長先生から引き継いだ病院を永続できる病院へと成長させていただけるよう、お力添えしていきたいと考えております。
日本における後継者不在
日本全体でみても、50%以上の中小企業が後継者不足に悩んでいるというデータがあります。動物病院に限らず、様々な業界で事業承継が加速しているのはここに理由があると考えられます。また、もし後継者候補がいたとしても、後継者の経営能力に課題があり、継承に踏みとどまってしまうケースもあります。中小企業の社長の平均年齢が60.7歳となり、1990年ごろから上昇を続けている中、これからの動物業界発展に向けて私たちが少しでも貢献できればと考えております。
参考資料:中小企業庁HP
動物病院開設者の平均年齢
他の業界と同様に動物病院開設者の高齢化は進んでいます。13年前と比較すると、施設開設者及び往診開設者の平均年齢は4歳上昇しています。今後、さらに事業承継が増加していく可能性は高いと考えられます。
参考資料:農水省都道府県別飼育動物診療施設の開設届出状況よりデータ引用
動物病院の勤務獣医師数
獣医師1~2名で運営している動物病院が全体の82%であり、獣医師3名以上で運営している動物病院が18%となります。毎年獣医学科を卒業して小動物臨床に進む学生が約500名いるといわれています。M&Aの活性化や動物病院のグループ化により、もしかしたら今後さらにV字型の構図が大きくなる可能性もあります。
参考資料:農水省都道府県別飼育動物診療施設の開設届出状況よりデータ引用
動物病院の件数
動物病院件数も首都圏や大都市周辺を中心に増加していることで、全体としても増加傾向となっています。一方で、地方にはまだまだ動物病院が足りないエリアもあると考えられます。M&Aやグループ化により地域医療格差を無くしていくことも、今後より良い業界を目指していく上で重要なポイントになってきています。
参考資料:農水省都道府県別飼育動物診療施設の開設届出状況よりデータ引用
譲渡の種類
弊社で事業承継を行う際、主に以下の2つの譲渡方式をご検討いただくこととなります。
・事業譲渡
弊社で行っている事業承継では、こちらの事業譲渡を選択される院長先生が多くいらっしゃいます。分院のみの事業譲渡や動物病院事業のみの譲渡はこちらの方式が用いられます。事業譲渡のメリットしては、動物病院の収益をそのまま、譲渡金額へ反映しやすい点にあります。
・株式譲渡
株式譲渡の場合は、法人ごとそのまま引き継ぐ流れとなります。株主が沢山いる場合、反対株主からの反発により進まないリスクもあります。メリットしては、廃業届やそのほかの許認可申請の手続きが不要となる点になります。
承継先の選択肢
事業承継を行う際、承継先について大別するとグループか個人への承継どちらか1つへ別れます。どちらにもそれぞれメリットやリスクはありますが、院長先生が築いてこられた歴史を守りながらこれからも成長させていける承継先が重要であると、私たちは考えております。グループに引き継ぐ場合でも、個人へ引き継ぐ場合でも、目指すゴールは様々です。それぞれの病院がどこを目指してこれから成長していくかを確認しておくことが、より良い承継へもつながると感じております。
承継先の運営方針
事業承継を行う際、承継先についてしっかり知っておくことも重要です。特にスタッフが継続勤務する場合は、院長交代による不安をできるだけ与えないようにしなければなりません。グループ動物病院といっても、それぞれのグループによってビジョンや考え方は様々です。もちろん個人獣医師の場合も同様です。様々な切り口で確認をしておくことでより良い承継につながります。
JPBグループの
事業承継の方針
・病院を「想いを、実現する」場に
JPBグループの代表は臨床獣医師でもあり、現在も病院で獣医療も行っています。そのため、獣医師や動物看護師などの職種に関わらず、働くスタッフにとって病院が「想いを、実現する」場所となることをまずは第一に考え、事業承継を進めてまいります。
・グループ運営の方向性
グループの運営は今後も自社経営陣を中心に行っていきます。これは、当グループの方向性をブレずに進めていくために必要であると考えております。そのため幹部には、病院が「想いを、実現する」場所となることを本気で考えられるメンバーを抜擢して意思決定を行っていきます。
・グループ展開の先
全国に病院を展開していくことで、医療だけでなく、災害時やトレーニングなど、飼い主さまや動物になにかあった時に、まずは最初に頼りにしていただける動物病院グループとなれるよう邁進して参ります。そして、正しい動物医療を必要としている日本以外の国へもそのグループモデルを持っていき、貢献していきたいと考えています。
事業承継実績
2022年:JPB動物医療センター千葉(旧ほんだ動物病院)、アムール動物病院(旧アルファペットクリニック)
2024年:老犬ホームスマイルフラワー(旧花園牧場)、ひたち滑川丘動物病院(旧滑川丘動物病院)
2025年:JPB動物医療センター八尾(旧おり動物病院)、OK動物病院(旧OK動物病院)、すずらん動物病院(旧すずらん動物病院)
2025年は4~5病院の事業承継を予定しており、今後も事業承継を通じて、より多くの地域の飼い主さまへお役に立てるよう邁進して参ります。
事業承継の対象エリア
- 北海道
- 東北(青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島)
- 関東(群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川)
- 北陸(福井、富山、石川、新潟)
- 中部(愛知、岐阜、長野、静岡、山梨)
- 関西(兵庫、大阪、京都、滋賀、奈良、和歌山、三重)
- 中国(山口、島根、鳥取、広島、岡山)
- 四国(愛媛、香川、徳島、高知)
- 九州(長崎、佐賀、福岡、大分、宮崎、熊本、鹿児島)
- 沖縄
相談事例
・グループとして一緒に成長していきたい
業界の将来を考えると1人でやるのは不安がある
近年、資本をもった様々な企業によるグループ化が進んでいます。そんな中で、個人で生き残っていくことに不安を抱えている動物病院様も少なくありません。JPBグループと一緒に成長していくことによって、その不安を解消し、地域の方に末永く貢献できる動物病院になっていくことも可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
・分院のみの承継相談
分院の運営が負担になってきたので承継したい
獣医師の継続的な採用はとても労力のいるものであり、成長期において人数が増えてきたタイミングで分院を展開しても数年たつと運営が難しくなることも少なくありません。承継元の病院様は経営資源を本院に注力することで、分院のみを弊社で承継するご相談も受け付けております。
・院長引退に伴うご相談
なるべく早く引退し、スムーズに引き継ぎたい
院長先生の高齢化や健康状態の問題により、病院運営が難しくなってしまうこともあります。そういった際、できるだけ早く引き継ぐことで飼い主さんにも迷惑をかけずに承継を希望されるケースもあります。このようなケースにおいてもできるだけスムーズに承継を実施できるよう、相談させていただきたます。
・将来的な引退を視野に入れたご相談
数年後に引退に向けて今から準備していきたい
後継者候補がいないこともあり、数年後の引退に向けた準備をしていくケースもあります。こういったケースにおいては、院長先生やスタッフのみなさまの雇用も含め、今後のプランについてしっかりお話をさせていただきます。また、院長先生が承継後も勤務を希望される場合は、専門性に特化した勤務形態や時短勤務など様々な形で継続して診療を行っていくことも可能です。
承継後の院長先生
リタイアして好きなことをする
JPBグループが事業承継させていただいた病院の中でも引退されて、好きなことをされている先生もいらっしゃいます。
勤務医として継続勤務
勤務医や非常勤獣医師として働くことも可能です。勤務形態や条件などは話し合いながら決めていきます。
分院長として継続勤務
分院長として働くことも可能です。分院長として勤務する際も、臨床以外の業務は弊社バックオフィス部門にてサポートをさせていただきますので、院長先生は臨床業務に集中することができます。
専門医として各病院で指導
腫瘍や循環器、皮膚など何か特化したスキルをお持ちの先生にはグループ病院内にて指導医として勤務していただくことも可能です。スタッフの成長とともに、先生のスキルをさらに磨ける環境も準備させていただきます。
事業承継への流れ
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- 1対面またはWEBにてご面談
- 事業承継の考え方、基本的な事業承継の流れなど、お気軽にご質問ください。
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- 2情報共有
- 秘密保持契約を結び、病院情報を共有します。
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- 3現地視察及び面談
- ご提示いただいた情報を元に、再度話し合いを行います。
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- 4基本合意・デューデリジェンス
- 譲渡価額に合意し、他に問題点が無いかをお互いに検討します。
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- 5最終契約
- 事業承継の契約を結び、契約に基づき、譲渡金額をお支払いします。
同時に、弊社運営開始に向けた準備に移ります。
承継後の組織づくり
JPBグループに参画後はそれぞれの病院の変化スピードに合わせて、「人を強みとした文化」を作っていきます。「承継したら終わり」ではなく、今までの歴史とともに、これからも永続的に地域のみなさまに応援していただける病院を目指していきます。
・JPBグループの人事制度の導入
社内教育を通じて、本物の人材を育成する
私たちは、「人を強みとした文化」を作るために、様々な制度を導入しています。階層別研修や、MBO制度、1on1制度などスタッフがモチベーションを高く仕事を楽しめ、適切に評価を受けられる体制を導入することで、これからもスタッフが長く活躍できる場を作っていきます。
・組織体制
一人一人の役割と責任を明確にする
私たちは、事業部制を導入しており、一人一人の役割を明確にすることで、その責任の範囲内で最大限の力が発揮できるよう組織体制を整えていきます。病院運営には、診療業務以外にも様々な仕事があり、その仕事を他部署へ任せることで、院長先生が承継後も継続して勤務する場合もより良い医療の提供へ集中することができます。
・飼い主さまへ
これからも地域に根ざすために
今後も応援していただくためには飼い主さまへの案内は欠かすことはできません。院長先生やスタッフのみなさまと相談して最善の方法で飼い主さまへの案内もしっかり行っていきます。当グループでは、病院別に課別会議を行っており、様々な課題に対してスムーズな意思決定を行っていきます。
よくある質問
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Q
事業承継に関する相談料はかかりますか?
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Q
獣医師1人の病院ですが相談できますか?
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Q
地方の病院ですが、承継を検討してもらことは可能でしょうか?
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Q
株式譲渡もしくは事業譲渡どちらになりますか?
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Q
銀行からの借入が残っていますが相談可能でしょうか?
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Q
譲渡対価の相談はできますか?
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Q
譲渡後もスタッフの雇用は継続してもらえますか?
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はい、もちろん可能です。お互いのことをよく理解した上で一緒に働かせていただきます。
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Q
勤務医がいないのですが、相談可能でしょうか?
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Q
引き継ぎ期間はありますか?
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ある場合と無い場合があります。こちらは院長先生との相談の上、決定させていただきます。
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Q
承継後も院長はしばらくの間、勤務しなければいけないですか?
承継開業を目指す獣医師へ
「いつかは自分の力で病院を運営してみたい」
「承継開業する場所やタイミングを悩んでいる」
「3年以内に承継開業を行いたい」
将来、自分で病院運営を行ってみたいが、ライフイベントなどによりタイミングを悩んでいる方や良い場所が見つからないなどご相談をいただくケースが増えてきています。 JPBグループでは、承継開業のノウハウも蓄積しており、承継開業後もサポートするPartner制度も準備しています。 承継開業についてお悩みの方がいらっしゃればお気軽にご相談ください。
承継開業のメリット
開業することはゴールではなく、スタート地点です。そのため、スタート地点をどちらにするかは重要なポイントになります。新規開業の方がきれいな施設で内装なども自分自身の好みにできますし、メリットは沢山あります。一方で、承継開業の方もメリットは沢山あります。飼い主さんがはじめからいること、スタッフの採用が必要ないこと、医療設備がはじめからあることなどが主に挙げられます。もちろん、設備が古かったりした場合は、最低限の投資が必要になることもありますが、新規開業するよりもコストがかからないケースが多く、より早く収益を生み出すことも可能です。
M・V・Vの重要性
ミッション・ビジョン・バリューは病院運営に欠かせないものです。この状況はよくない」「もっとこうしたい」という課題意識を明確にすること、そして誰が何に困っているのか、どんな人に価値を届けたいのかを見極めることで、組織のM・V・Vをスタッフ全員の行動へ落とし込むことにつながります。
M・V・Vから事業計画へ
M・V・Vを定めることで、事業計画をスムーズに作ることができます。ビジョンが明確になることで目指すべき目標がしっかり分かるようになり、その目標から逆算して考えていきます。加えて、ミッションやバリューがしっかり決まっていれば、やるべきことの優先順位が自然と決まってきますので、やらなくてもよいことも分かるようになります。3年、5年、10年など、自分自身がイメージできる範囲で数値目標を設定していきます。
採用戦略
採用戦略においてもM・V・Vを定めることで、向かうべき道筋が見えてきます。特にバリュー、つまり病院内における価値観を固めておくことでミスマッチの減少やより良い人材の獲得につながります。動物病院業界における採用活動は簡単ではありません。事業計画を元に、何年後に何人の採用する必要があるかなどを決めておき、事前に準備を進めておく必要があります。
組織戦略
事業計画や採用戦略が固まると、続いて組織戦略も必要になります。なぜならば、リーダー1人がコントロールできる人数は限られているからです。気づいたときには雰囲気が悪くなっている、離職者が増えてきているなどの状況に陥ってしまうことも少なくありません。あらかじめ人数が増えていく計画があるのであれば、規模が拡大するときに備えて、研修や教育、会議、評価など様々な組織制度を準備しておく必要があります。
集患戦略
集患は、WEB戦略だけではうまくいきません。第一優先はあくまでも病院における飼い主さんの高い満足度です。SEO対策を行っているのに新規顧客が増えない、WEB対策は特に行っていないが新規顧客はどんどん増える、このようなことは珍しくありません。M・V・Vに沿った行動をスタッフが徹底できているか、そしてその行動により飼い主さんに満足していただけているか、その先にWEB戦略が相乗効果を生み出します。
承継開業のリスク
承継開業には多くのメリットがある一方、注意しなければならないリスクもあります。
既存スタッフとの関係性悪化
既存スタッフへの説明が不十分で急に事業承継を行ってしまった場合、組織が空中分解する可能性もあります。そうなってしまうと、一番迷惑がかかってしまうのは飼い主さんや患者さんです。特に注意しなければならない点です。
既存顧客が一気に離脱
今までの病院方針や料金体系を急激に変えてしまうと、既存の飼い主さんが一気に離れてしまうことも懸念されます。そのため、方針を変える際は、変えることによるメリットをしっかり考えておかなければなりません。
不十分な契約内容によるトラブル
これは、前院長・新院長のどちらが悪いということではなく、お互いがきっちり確認しておかなければなりません。そのため、契約を締結する際は入念なチェックが必要です。
JPB Partner制度
JPB Partner制度では、独立後も採用や教育など様々な支援を行う制度です。独立後に絶対に失敗しないよう準備し、独立後も定期的にフォローさせていただきます。経営権が新院長へ移行後もJPB動物病院グループとともに、一緒に成長していきます。
承継開業に関する相談
事業計画の立て方やスタッフのマネジメントなど、承継前には様々な不安がつきものです。JPBグループでは、1次施設から1.5次施設まで様々な事業承継実績があります。承継開業をご検討の方はお気軽にご相談ください。
・病院運営に向けた基盤づくり
病院運営の目的や目標の設定
動物病院の開業はゴールではなく、スタート地点です。そのため、開業後の目的や目標設定、戦略立案などが欠かせません。開業初期はやることが多岐に渡り、事前にしっかり準備をしておくことで長く続く病院を目指す体制を整えます。
・経営資源の活用法
限られた経営資源の活かしかた
開院間もない時期は人員に加えて使える資金や医療機器も限られています。そのため、何を優先して取り組んでいくべきかを事前に明確にしておくことで、順調なスタートをきることができます。
・スタッフのマネジメント
動物病院は「人」がつくる
動物病院はスタッフ1人1人のモチベーションが業績に大きく影響をもたします。開院してから早い成長をした場合、マネジメントが追い付かずに離職率が上がってしまうリスクがあります。そうならないように将来をイメージしておくことが欠かせません。